「古のデザインシリーズ」Vol.71

 

 

 

 

「古のデザインシリーズ」Twitter上ではキャラクターのみを更新し、その詳細には全く触れておりませんでしたが、実は「古のデザインシリーズ:Vol.49」から掲載しているキャラクターは、特撮、SFマガジン「宇宙船」(刊行:株式会社ホビージャパン)において、師匠でもある雨宮監督が特撮作品のプロット、デザイン、シナリオを一般公募し、採用者は「宇宙船映像倶楽部」の部員となり、その部員がどこまで商業作品を制作できるのかという実験的な活動を目指すと共に、人材発掘も視野に入れた夢のような企画が行われておりました。

当時の僕は、グラフィックデザイン等を手掛けていたので、特撮の世界からは離れていた事もあり、たまたま手に取った本誌でこんな企画を見せられ、薄れてかかっていた特撮魂が一気に点火し無意識に応募(笑)

ですが、応募理由はもう一つありまして、これは「フィギュア王No.251」でも触れているので簡単に説明しますが、雨宮監督とは当時13年ほど音信不通となっていたのと、監督の元から離れる際に「髙橋、絵だけは描き続けるんだよ」というお言葉を頂戴しておりましたので、僕はその時のお言葉を大事にしていたというか、そのお言葉だけを信じて絵だけは描き続けていたので、「僕は今でも元気に描いてます!」という意味合いも込めて、採否の結果よりも今の状況をお伝えするために応募したという理由の方が本心に近いです。

そんなメッセージを込めて応募した作品にも関わらず、結果はなんと有難くも採用して頂き、そこからは本誌で雨宮監督から出題される課題を部員一同と必死にデザインする日々が続きました。

そして「ホンノバケモノ」というシナリオが公募から採用となり、これを元に部員はデザインを進行、なので「古のデザインシリーズ:Vol.58」からはそのプロットを基盤としたデザインとなっているため、本の一部がデザインに取り入れられております。

結果、残念ながら企画自体は途中で打ち切りとなりましたが、この企画は自分にとっては、想像以上に人生の分岐点ともなり、初心の大事さ、デザインの有り難さを再度教えて頂いた上に、こうして特撮界に戻して頂いたことに感謝のお気持ちしかなく、僕の第二の原点と言っても過言ではない活動でした。

ということで、簡単な生い立ちに触れましたが、僕がこうしてこの世界で生きていられるのは、決して自分の実力ではなく、雨宮監督の多大なるお助けがあってのものですので、今後も日々この環境に感謝の気持ちを忘れることなく、そして慢心することなく精進あるのみで描き続けて参りたいと思います。

 

 

 

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